キシリトール
キシリトールにはむし歯の予防に適した次のような特徴があります。①野菜や果物など自然界に分布する天然のものであり、砂糖と同等の甘味を持っている
②甘味により唾液の分泌を刺激し、むし歯の発生を防止する
③口腔細菌によって代謝されず、酸が産生されない。ただし、腸内細菌も代謝できないため、概ね体重1kgあたり、1g程度の摂取でお腹がゆるくなる場合がある
④インシュリン非依存性に代謝されるので血糖値に影響しない。糖尿病の患者も安心して摂取できる。ただし、カロリーは砂糖とほぼ変わらない
⑤むし歯菌の糖質代謝を阻害するため、むし歯菌が働けなくなる
⑥FAO/WHO(共同食品規格委員会)より最も高い安全性が与えられている
このようにキシリトールは、むし歯予防にとって好都合な素晴らしい甘味料です。
ただし、砂糖と同じ甘味があるため、乳幼児に積極的に摂取させるのは、砂糖を食べるのと同じ味覚習慣をつけてしまう恐れがあるため、考える必要があります。
副院長 梅津幹也
2020年07月25日 08:30