汐見台歯科医院(公式サイト)

宮城県七ヶ浜町で約40年。歯周病治療と感染予防の充実、患者様に寄り添う歯科医院。

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天然のマスク①

現在新型コロナウイルスの流行によりマスクは外出時などに必ず必要なものとなっています。

ただし、化学繊維のマスクに入っているフィルターはウイルスより大きいため、予防には推奨されません
(厚生労働省のホームページにもマスクはインフルエンザの予防には推奨されないと記載があります)

罹った人がウイルスを撒き散らさないようにするために使用が奨められているのです。(マスクがなければ、咳エチケットも重要です)

私たちは1日に1〜2万リットルもの空気を吸い込んでいます。(一般的なユニットバスが約200リットル、その100杯分)

その中にはウイルスや細菌、ウイルスが含まれています。なので鼻毛が生えており、大きな塵や埃はここでストップされます。(第1の防御作用)

さらに鼻の中の粘膜からはネバネバした粘液がでて塵や細菌などがくっつき、細かい毛をもつ細胞がベルトコンベアのように異物を喉の奥に向かって送ります。

そして痰として体外にでたり、飲み込んで胃に入ると胃酸で殺菌される。(第2の防御作用)

しかし寒くなると細かい毛の動きが鈍くなるため、鼻の内側表面には毛細血管があり、これで-40℃の空気を吸い込んでもたった1秒で体温付近まで温められます。(第3の防御作用)

つまり鼻呼吸はウイルスの関所になっているのです。口が開いていると乾燥した空気が直接喉の奥まで入るため、インフルエンザなどに感染しやすくなります。

このようなことから鼻呼吸は天然のマスクと言えます。

副院長 梅津幹也


 
2020年08月07日 08:30

歯科医院での糖尿病予防

まずは、簡単に糖尿病について説明します。

食事をすると、血液中のブドウ糖かが増えます。すると膵臓からインスリンがでて血糖値を元に戻します。ところが、インスリンが効かず、高血糖の状態が続くのが糖尿病です。
これには2つのパターンがあります。①インスリンの分泌が低下した場合②インスリンが効きにくくなる場合

血糖値が高くても多くの人は無症状で経過します。しかし放置すると血管がダメージを受けたり、免疫機能が低下し重大な合併症が現れることがあります。
重大な合併症には神経障害(手足のしびれ)・視力障害(網膜症〜失明)・腎臓障害(透析)の3つがあります。

歯周病を放置すると、細菌が血管の中に侵入します。体全体に巡るようになると、免疫が働くことで炎症が起き、インスリンが効きにくくなり、血糖値が高くなります。

歯周病治療をすると、血管での炎症が減ることでインスリンの効きが良くなり、糖尿病の改善を認めることがあります。
(糖尿病の原因によってが歯周病の治療のみ改善しないこともあります。例えば肥満や遺伝性の疾患)

副院長 梅津幹也
2020年08月06日 08:30

スポーツドリンクを考える

スポーツドリンクを飲みすぎると血糖値が高くなり喉が渇きます。それにより、またスポーツドリンクを飲んでしまします。これを繰り返すとインスリンがでにくくなります。(インスリンは血糖を下げる働きがあります。インスリンがでにくくなると血糖のコントロールが難しくなります)
そのため若者でも倦怠感・体重の急激な減少・意識混濁などの急性の糖尿病になるケースもあります。
ある研究では清涼飲料水を毎日1杯飲むごとに糖尿病の危険性が22%増え、水やお茶に変えると14%低下するという報告もあります。

また、スポーツドリンクはPH3.5で酸性です。歯はPH5.5より低い酸で溶け始めます。
寝ている間は唾液が出ないので、寝る前にスポーツドリンクを飲んだ場合は歯が溶け続けてしまします。

一方、経口補水液はPH7〜8でアルカリ性なので歯は溶けません。

つまり前回もお話した通り、電解質のことや糖尿病、むし歯のことを考えるとスポーツドリンクよりも経口補水液が良いということになります。

ほかにも酸性の飲料はたくさんあるので就寝前の飲み物は注意するようにしましょう。

副院長 梅津幹也
2020年08月04日 08:30

イオン飲料を考える

イオン飲料は①経口補水液(ORS、OS-1)②小児イオン飲料③スポーツドリンクに大別されます。

イオン飲料のルーツは治療に使う点滴です。

小腸から吸収された栄養はまず血管に入り、毛細血管を通じて全身の細胞の周囲に行き渡ります。これを運ぶのが体液です。

しかし栄養はまだ細胞の中まで入れません。ナトリウムがいてはじめて細胞の中に入ることができます。逆に老廃物は細胞の外へ出て、血液を通して体外へ排出されます。これが尿です。

下痢をすると水分だけでなく、ナトリウムなどの電解質も奪われます。体液が十分でなければ栄養も取れず、老廃物もでません。
(ナトリウムには他に体内の水分量や浸透圧を調整する働きがあります)

ブドウ糖と食塩を同時に摂ると小腸から約25倍のスピードで水分と栄養分給されることがわかり、経口補水液は約50年前に開発されました。これによりバングラディッシュではコレラの死亡率が30%から3.6%まで激減しました。
(ナトリウムイオンとブドウ糖が含まれてない水分を摂取してもほとんど体内には吸収されない)

ここでスポーツドリンクと経口補水液が混同されているので整理しましょう。

医療用の経口補水液のブドウ糖は2%です。この濃度だと水分・電解質・ブドウ糖がもっともスムーズに吸収されます。だから経口補水液のことを『飲む点滴』と言われています。この2%のブドウ糖の濃度が重要なのです。

この濃度が高くても低くても吸収速度は低下します。しかし、スポーツドリンクは砂糖が6%も入っています。(水で薄めるとナトリウムが薄まってしまいます)
ナトリウムにおいても、スポーツドリンクは経口補水液の約1/3となっています。

スポーツドリンクは電解質が意外と低いのです。

暑い環境でも通常の場合は真水や麦茶で十分ですが、激しい運動などでは十分な水や電解質の補給が必要なため経口補水液が適しています。

しかし、電解質にも欠点があります。糖分が少なく、美味しくないことです。

副院長 梅津幹也
2020年08月03日 08:30

拡大鏡診察

歯科治療の多くは精密な作業です。一般的には歯科治療では裸眼で診察しておりましたが、視野を拡大することでこれまで見落としていたものを発見する可能性を引き出してくれます。

より良い治療を行うために当院では、一般治療・入れ歯の治療・手術・お子様の治療に4.5~8.0倍の拡大鏡を使用して診療しております。

例えば下図のように拡大率が違うと見え方もまったく異なってきます。

そうすることで虫歯の治療においては、削る必要のない歯は残し、取り除くべき部分のみ正確に治療可能です。
 

eyemag_01_コピー
画像はhttps://microscope.hakusui.biz/eyemag.htmlより転載


今後とも精度の高い治療を継続していきたいと考えております。

副院長 梅津幹也
2020年08月01日 08:30

スポーツ飲料・野菜ジュースには甘味料がいっぱい

スポーツ飲料の糖分は、普通の炭酸飲料などに比べれば少ないとはいえ、500mlのペットボトルでスティックシュガー(8g入り)4本分です。
水代わりにガブガブ飲んで良いものではありません。

糖尿病の患者さんで血糖値がなかなか下がらないので、担当医が詳しく聞いたところ、スポーツ飲料には糖分は入ってないと思って安心して多飲していたといったこともあるそうです。

野菜ジュースも表示をよく読むと、大部分は果実。野菜ミックスジュースと書いてあります。糖分量がコーラ類や缶コーヒーなどと同等近く含まれている
ことがあり、注意が必要です。

また、『授乳・離乳の支援ガイド』には乳児期以降も果汁の摂取が栄養学的には意義が認められない(果汁が果物と同じ栄養があるわけではないという意味)と記述されています。

暑い時など水分補給が必要なときは水・麦茶が良いでしょう。
 (熱中症の場合や下痢の場合でもスポーツドリンクではなく、経口補水液が良いと言われています。このことに関しては、次回以降にお話します)

副院長 梅津幹也
2020年08月01日 08:30

果物なら健康に良い? 多量の摂取について

果物のう蝕に対する影響は、砂糖菓子でないから安心というわけではありません。果糖は砂糖よりも1.5倍甘いため過剰摂取しやすいのです。
前回お話したとおり、果糖は
①中性脂肪に変わり
②就寝直前の果物はむし歯を作ってしまいます。


①に関しては、中性脂肪に変換された時、それらを輸送するVLDLの合成が行われます。このVLDLは超悪玉コレステロールと言われ、動脈硬化の原因となります。

つまり、果糖の過剰摂取は肥満と動脈硬化の原因となるのです。

②に関しても、天然のものだから万能の食べ物と思われがちですが、むし歯に関して言えば砂糖菓子と同じように考える必要がありそうです。

副院長 梅津幹也
2020年07月31日 08:30

果物なら健康にいい?

果物にはビタミン、ミネラル、食物繊維、そしてブドウ糖が含まれます。健康づくりにはおおいに食卓にあげるべきでしょう。

果物が健康に良いとされるのは、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカルに負う部分であり、その一方で単糖類である、果糖を多く含んでいることを忘れてはいけません。

果糖は、ブドウ糖やでん粉と比較して中性脂肪に変わりやすく、体重増加を招きやすい糖質です。果物といえども摂取過剰に対する注意が必要です。

次回は果物の過剰摂取の影響についてお話していきます。

副院長 梅津幹也
2020年07月28日 08:30

コーンシロップを知っていますか?

コーンシロップは加工食品の甘味料として現在広く用いられており、とうもろこしのでん粉を酵素あるいは酸で分解して作られるものです。

ぶどう糖と果糖の割合で『ぶどう糖果糖液糖』、『果糖ぶどう糖液糖』、『高果糖液糖』と呼ばれ、3種の液糖の総称をコーンシロップと呼んでいます。
果糖は果物にもありますが、その量ははるかに少なく、他に多くの栄養素が含まれています。

砂糖よりコストが安く、液体のため輸送や取り扱いが容易なため食品加工が簡便・安価にできるため、食品業界では甘味料として従来からあるサトウキビやサトウダイコン(甜菜)から取れる砂糖よりも多く使われています。

そのため、コーンシロップはソフトドリンクはじめ各種飲料、スナック菓子、ジャム、ケチャップなど広く使われています。

ソフトドリンクなどの摂取により、むし歯に大きく影響してくるため、成分表示に『砂糖』がなくても、『ぶどう糖果糖液糖』、『果糖ぶどう糖液糖』、『高果糖液糖』の表示がある場合は、砂糖と同様に飲み過ぎや食べ過ぎには注意しましょう。

副院長 梅津幹也
2020年07月27日 08:30

キシリトール

キシリトールにはむし歯の予防に適した次のような特徴があります。

①野菜や果物など自然界に分布する天然のものであり、砂糖と同等の甘味を持っている

②甘味により唾液の分泌を刺激し、むし歯の発生を防止する

③口腔細菌によって代謝されず、酸が産生されない。ただし、腸内細菌も代謝できないため、概ね体重1kgあたり、1g程度の摂取でお腹がゆるくなる場合がある

④インシュリン非依存性に代謝されるので血糖値に影響しない。糖尿病の患者も安心して摂取できる。ただし、カロリーは砂糖とほぼ変わらない

⑤むし歯菌の糖質代謝を阻害するため、むし歯菌が働けなくなる

⑥FAO/WHO(共同食品規格委員会)より最も高い安全性が与えられている

このようにキシリトールは、むし歯予防にとって好都合な素晴らしい甘味料です。

ただし、砂糖と同じ甘味があるため、乳幼児に積極的に摂取させるのは、砂糖を食べるのと同じ味覚習慣をつけてしまう恐れがあるため、考える必要があります。

副院長 梅津幹也
2020年07月25日 08:30

汐見台歯科医院

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